非常に安価であるが、ソフトウェアが内蔵された電子回路と一体になっているため、ソフトウェアを交換して別のゲームで遊ぶ事は出来ない。卓上時計や電卓などの付加価値機能として、これら電子ゲーム様の機能を持つ機器もある。また、同時期には真空管の一種である蛍光発光管(FL管)を使ったFLゲームも発売され、やや大型で消費電力も大きく高価であったものの、色彩豊かな表示と見やすい画面を特徴としており、これらFLゲームも電子ゲームと呼ばれた。 電子ゲームのうち、液晶画面を使ったものは以下の特徴を備えている。 * コンパクトで、ポケットに収まる。 * 消費電力が小さく、ボタン電池で1ヶ月以上は遊べる。 * モノクロ液晶で画面表示(後にカラーの物も開発・発売された)。 * 安価で数千円前後、ものによっては数百円程度である。 * 内蔵されたソフトウェアは取り出したり、他のソフトウェアと交換できない。 * 電子ブザーで音は出せるが、複雑なメロディを奏でる事は出来ない。 なお登場初期の液晶画面は、現在の液晶ディスプレイに用いられるマトリックス表示ではなく、今日でも電卓で使われる7セグメントディスプレイのように表示の絵柄が予め固定され、その絵柄表示/非表示でゲームを表現するものであった。 歴史 電子ゲームが市場に出現した経緯は、1970年代半ばにゲームセンターにおけるビデオゲームの出現が引き起こした爆発的なコンピュータゲームブームに起源を持つ。ブロック崩しやカーレース・風船割りといった素朴な内容のコンピュータゲームが出始めた頃、それを模したような電動の玩具が一般向けに発売され始めた。 ただしこれらは、模型用の小型モーターや絵を印刷したプラスチックフィルムなどを使用したものであり、電子的な制御機構をもたないため電子ゲームのジャンルには入らない。これらは初期のエレメカのように、電気接点や歯車・カムといった機械要素によって動作していた。 1976年にアメリカにおいてマテルが『Mattel Auto Race』を発売。これが世界初の携帯型電子ゲーム機とされる。同社が翌1977年に発売した『Mattel Football』はヒット商品となり、その後1980年代初頭にかけ、各社から様々な製品が登場した。 日本においては、1978年にタイトーの『スペースインベーダー』がゲームセンターに登場したことにより、家庭でもこのゲームができないだろうかという需要が発生した。同ゲームに関しては、こういった家庭向け(ないし個人向け)ニーズに絡んで様々な現象が発生している(スペースインベーダーの項を参照)。家庭向けの電子的なゲームとしては、1978年に米澤玩具が『サイモン』(アメリカ製)を国内販売している。このゲームは豆電球の点滅を電子制御することでゲームとしての機能を実現したが、専らモグラ叩きの延長的な単純なものであった。バンダイからは『チャンピオンレーサー』や『サブマリン』などの、発光ダイオード (LED) を使用する電子ゲームが発売されている。トミーから『ミサイル遊撃作戦』が発売、この辺りが日本国内初のLSIゲームとされる(ミサイル遊撃作戦はFL管を使用したゲームとしては世界初)。その後『スペースインベーダー』を模したLSIゲームが雨後の筍の如く各社から発売され、電子ゲームは一気に玩具業界の一角を占めるまでになった。 中小メーカーからもこれに追従する形で様々な製品が発売されている。バンダイの『ミサイルベーダー』や『スーパーミサイルベーダー』、エポック社の『デジコムベーダー』、学研の『インベーダー』、シンセイ社の『撃滅インベーダー』など、『インベーダーゲーム』だけでも十数種類以上数社から発売されている。 この当時、ゲームセンターで人気を誇ったビデオゲームを模した電子ゲームも多数発売されている。バンダイの『クレイジークライミング』(→『クレイジークライマー』のコピー)、トミーの『パックマン』、学研の『平安京エイリアン』など様々な製品が登場した。 1980年には任天堂の『ゲーム&ウオッチ』(複数タイトルが発売された)が発売され、一頃は社会現象にまではなったものの、その後はロムカセットでゲームの交換が可能なコンシューマーゲームの発達に伴いLEDやFLを使用したLSIゲームは徐々に衰退して行き、日本国内でのFLゲームの販売は1985年8月に発売された『スペースハリケーン』を最後に太く短い歴史の幕を閉じることになった。 しかし小型で安価かつ単純な液晶画面を使用した電子ゲームはその後も「安価である」という一点を持って生き残っている。これらでは『CUBE WORLD』のような「インテリア的な、ゲーム機能もある何か」や、『デジリーマン』のように「大人のための(息抜き)玩具」に変化したものもみられる。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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